㊹外科医のステータス【後編】

外科医の考え

こんにちは、ラパヘルMDです。

東京都東部エリア(江戸川区周辺)の一般病院に勤務する外科医です。

1000例以上の腹腔鏡手術を経験し、鼠径ヘルニア手術(TAPP法)をLife Workとしています。

働き方改革で「外科医のステータス」はどう変わるのか?

2024年4月から本格化した医師の働き方改革。

これは単なる「残業規制」ではありません。

外科医の世界においては、

“価値観そのものを変える改革”

と言っても過言ではありません。

これから評価されるのは「長時間労働」ではない

これまでの外科医は、

  • 朝から晩まで働く
  • 夜間緊急にも対応する
  • 休日も病院にいる

そんな姿が「一人前」とされる空気がありました。

しかし今後は、単純な労働時間ではなく、

「限られた時間で、どれだけ質の高い医療を提供できるか」

が重要になります。

① 効率と質が評価される時代へ

これからは、

  • 合併症を減らす
  • 手術精度を高める
  • チームを効率よく動かす

といった“医療の質”が、より重視されます。

つまり、

「長く働く外科医」

より、

「結果を出せる外科医」

が評価される時代になるということです。

② ウェルビーイングという新しい価値

近年は、

  • 家庭との両立
  • メンタルヘルス
  • 十分な休息

も重要視されるようになっています。

これまでは、

「外科医は私生活を犠牲にして当然」

という価値観が強くありました。

しかし現在は、

「健康を保ちながら高い技術を維持する」

ことが、新しい理想像になりつつあります。

若手医師にとっても、

「外科は人生を壊す仕事」

ではなく、

「長く続けられる専門職」

へ変わることが期待されています。

③ 教育も大きく変わる

働き方改革は、教育にも影響しています。

従来のような、

  • 見て覚える
  • 長時間病院に残る

という教育だけでは、限界があります。

そのため現在は、

  • 手術シミュレーター
  • 動画学習
  • 効率化された指導法

などが急速に普及しています。

今後は、

「短時間で質の高い教育ができる指導医」

の価値がさらに高まっていくでしょう。

外科医の未来はどうなるのか?

現在、医師の時間外労働には上限が設定されており、
2035年度末に向けて段階的な縮減が予定されています。

つまり、

「外科医=不眠不休」

という時代は、確実に変わり始めています。

まとめ

これからの外科医に求められるのは、

  • 高い技術
  • 効率性
  • チーム医療
  • 持続可能な働き方

です。

外科医のステータスは、

「どれだけ長く働いたか」

ではなく、

「どれだけ質の高い医療を継続できるか」

へ変わっていくのではないでしょうか。

本ブログでは、
鼠径ヘルニア手術(TAPP法)や腹腔鏡手術について、
実際の臨床経験をもとに発信しています。

筆者:ラパヘルMD

消化器外科・腹腔鏡手術を専門とする外科医
腹腔鏡手術1000例以上
日本ヘルニア学会所属 鼠径部ヘルニア修得医

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