こんにちは、ラパヘルMDです。
東京都東部エリア(江戸川区周辺)の一般病院に勤務する外科医です。
腹腔鏡手術1000例以上の経験があり、
腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)を中心に診療しています。
この記事では「鼠径ヘルニアとは何か」について、外科医の立場から分かりやすく解説します。
鼠径ヘルニアは、いわゆる「脱腸」と呼ばれる病気です。
足の付け根(鼠径部)に膨らみが出るのが特徴で、成人では比較的多く見られる疾患です。
腹部の中には腸や脂肪などの臓器がありますが、
本来これらは腹壁によって外に出ないように保たれています。
しかし鼠径部はもともと構造的に弱い部分があり、
そこから腹腔内の組織が飛び出してしまうことがあります。
これが鼠径ヘルニアです。
膨らみは立った時や力を入れた時に出やすく、横になると引っ込むことが多いのが特徴です。
痛みがないことも多いため、しばらく様子を見てしまう方も少なくありません。
しかし、鼠径ヘルニアは自然に治ることはありません。
むしろ時間とともに大きくなり、症状は進行することが多い病気です。
特に注意が必要なのが「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる状態です。
飛び出した腸が戻らなくなり、血流が悪くなると緊急手術が必要になることがあります。
この状態になると強い痛みを伴い、場合によっては命に関わることもあります。
そのため、鼠径ヘルニアは症状が軽いうちに手術で治すことが基本となります。
現在、成人鼠径ヘルニアの手術にはいくつかの方法があるますが、
近年は腹腔鏡手術が広く行われるようになっています。
小さな傷で手術ができること、両側のヘルニアを同時に確認できること、
再発が少ないことが特徴です。
特に腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)「ラパヘル」は、
現在多くの施設で行われている代表的な術式の一つです。
このブログでは、
鼠径ヘルニアや腹腔鏡手術について、外科医の視点からできるだけわかりやすく説明していきます。
これから手術を考えている方や、治療法で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
筆者:ラパヘルMD
消化器外科・腹腔鏡手術を専門とする外科医
腹腔鏡手術1000例以上
日本ヘルニア学会所属 鼠径部ヘルニア修得医


